パッキングスペース
- パッキングスペースの高さにより、フレーム開口部で使えるシーリングモジュールの数が決まります。 認証されている製品性能を確保するためには、パッキングスペースを正しく使うことが不可欠です。
- 下表に示されているパッキングの高さ (h) は、フレーム開口部の内法高さ (H) から圧縮ユニットに必要なスペース (mm) を差引いた長さになります。
- シーリングモジュールの合計高さが、パッキングの高さ (h) と同じになるよう選定する必要があります。
- シーリングモジュールを選定する前に、施工説明書に従いパッキングスペースの高さを正しく計算してください。
単位:ミリメートル (mm) |
フレーム高さ (H) [mm] | パッキングスペース高さ (h) [mm] | フレームサイズ |
101 | 60 | 1 および 2 |
160 | 120 | 3 および 4 |
218 | 180 | 5 および 6 |
278 | 240 | 7 および 8 |
モジュールボックス
標準モジュールボックスを使用すると、パッキングスペースに合ったモジュールの数を簡単に把握することができます。 標準モジュールボックス 1 個がフレームサイズ 4 のパッキングスペースに相当します。2 つのボックスでサイズ 8 のスペースに相当します。
必要部品が揃っているシーリングキット
シーリングモジュール、ステイプレート、Roxtec 圧縮ウェッジが入った、構成済みのキット (フレームサイズ 6 で利用可能) の利用をおすすめします。 キットボックスにはフレーム開口部に合った数のモジュールが入っているのが分かりやすく安心です。
モジュールサイズの選定
シーリングモジュールのサイズを選定する場合、少ない数の大きめのモジュールを選べば施工時間を短縮でき、小さめのモジュールを多く選べば将来の増設工事に備えた予備スペースを確保しておくことも可能です。
左側の図では、可能な限り大きめのモジュールを使って 12 本の配線をシールしています。 右側の図では、同じ 12 本の配線を最小モジュールでシールしながら予備スペースを確保しています。将来の工事に備えて 15 個のモジュールを未使用で挿入しています。
準備
施工を始める前に、作業スペースを整えます。 必要に応じて作業エリアを清掃し、シール処理をする開口部に容易に手が届くようにしてください。 全ての必要部品が手元にあることを確認してください。
ケーブルの配置
ケーブル (やパイプ) がフレーム内を真直ぐに通るよう調整します。曲がらないよう注意してください。 必要に応じて支持金具を緩め、ケーブルを動かせるようにします。 重いケーブルは、施工の際に支えてください。
配線や配管を斜めの角度で貫通させなければならない場合に使えるよう、Roxtec では傾斜角をつけて溶接できるフレームをご用意しています。
潤滑剤を温める
気温が低いときの施工では、潤滑剤を手やポケットの中で温めて柔らかくすると使いやすくなります。 潤滑剤はシーリングシステムの重要な一部品です。
部品の配置
将来配線の増設を計画している場合は、圧縮ユニットの近くに予備スペース用のモジュールを配置することで作業時間の短縮につながります。 シールの最下部に配線を配置する方が、効果的なシール性能を得られます。
ステイプレートを使用した配線の分離
施工作業中は、ステイプレートを使って配線を分離し、避けておくと便利です。 そうすることで、シーリングモジュールが挿入しやすくなります。 モジュールホルダーは、作業中に配線やステイプレートを所定位置に避けておくのに役立つ施工補助ツールです。
仮圧縮
Roxtec 圧縮ユニットの挿入スペース、またはモジュール最終段のスペースがない場合は、仮圧縮が必要です。 Roxtec 仮圧縮ツールでスペースを確保し、パッキングエリア全体が正しく充填されるようにします。 ウェッジを挿入する前に数分間圧縮の力を加えると良いでしょう。 圧縮前にケーブルが固定されていないことを確認してください。
部分施工または作業の中断
Roxtec モジュールホルダーは、貫通部作業中に施工の邪魔になる部品や配線を端に避けておくのに便利なツールです。
作業を一時中断する必要が生じた場合は、モジュールホルダーで施工途中の部品などをそのままの位置に留めておけば、作業再開もスムーズに行えます。
部分的に施工したシーリングシステムを長期間放置する場合は圧縮する必要があります。 そのような場合は、Roxtec 仮圧縮ツールがとても役立ちます。
全ての部材の組み立て挿入は、圧縮ユニット締付け前に完了させる
コンビネーションフレームの場合、Roxtec 圧縮ウェッジの挿入を容易にするため、全ての開口部を埋めた後にウェッジを締めましょう。 なぜなら、圧縮の圧力によってフレームの内壁がわずかに歪むためです。
なお、このイラストでは分かりやすいよう誇張して描いています。