Roxtec ES シーリングシステムを使って、EMI (電磁障害) とEMP (電磁パルス) から確実に保護しましょう。 このシステムは、すべての主要な分類協会から認証を受けていて、要求が厳しいさまざまな業界や使用場所のニーズに応えることができます。 Roxtec ES シールは、電磁遮蔽性能だけでなく、火、ガス、水からの保護も認証されています。
シーリングの専門家に相談する
シールドは、電磁妨害から敏感な機器を保護するための方法です。 導電性または磁性素材でできたバリアで電磁信号を減らし、電磁場をブロックします。
また、シールドは逆の働きもします。 電磁波信号や電磁界がシールドされた領域から出るのを防ぐことができます。 機密情報を盗聴から保護したり、発電によって発生したノイズをシールド領域内に留めて放射をを制限することができます。
注:接地/等電位ボンディングの要求がある場合は、Roxtec BG™ B システムを推奨します。
EMC is good, EMI is bad
電磁遮蔽は、EMC を実現し EMI などの脅威を回避するための方法です。
EMC – 電磁両立性
EMI – 電磁障害
電磁妨害
電磁妨害波の発生源と受信側
すべての電気・電子機器は、電磁妨害波の発生源であり、他の機器に問題を引き起こす可能性があります。 また同時に、機器は受信体でもあるので、電気的干渉の影響を受ける可能性があります。
一般的な発生源
- ラジオ、テレビ、レーダー機器
- 電力線
- 電子回路
- 調光器
- アーク溶接機
- 電気モーター
- 雷雨と太陽フレア
- 電磁パルス兵器
受信体 (潜在的被害側)
- ラジオ・テレビ受信機
- 電化製品
- コンピューター
- 電子機器
結合路の排除
発生源と受信体は、接続されていない限り問題ありません。 電磁波の脅威に対する保護は、妨害波の発生源から受信体/被害側に伝わる結合路を排除することで実現します。
Roxtec ES システムは、シールド環境で使用すると効果的な保護性能を発揮します。 このシステムは、伝導ノイズの迂回、放射ノイズの遮蔽の両方を行います。
伝導結合路 – ケーブルやパイプを介して伝わる電磁妨害。 結合路は、誘導性磁気結合または容量性電気結合のいずれかです。
放射結合路 – 波として空気中を伝搬する電磁妨害。 そのエネルギーは吸収され、受信側のケーブル/パイプまたは電子機器に電流の流れを発生させます。
Roxtec ES システム
Roxtec ES 貫通部は、複数の電気・電子機器間の電磁両立性を電磁シールドにより向上させることを目的として開発されました。 このシステムは、機械的な仕組みを持つモジュラー式のシールで、配線・配管貫通部の電磁シールド対策に最適です。 シールには 2 つの機能があります。1 つが電磁界を防ぐ機能。もう 1 つが火、ガス、水、塵埃、汚れ、ネズミなどの外部環境からの侵入リスクに対する保護機能です。
システム構成部品
システムは、導電性の鋼製フレーム、Roxtec ES モジュール、ステイプレート、圧縮ユニット、施工時に使用する潤滑剤で構成されます。 フレームの形状やサイズは選べます。 壁や仕切りを貫通する配線や配管の周囲に開口部を設け、システムを建物に組み込むことができます。取付けは、建設中でも完工後でも可能です。
シールド構造への連続的な電気接続は重要です。 Roxtec ES シーリングモジュールをフレームに挿入し、ケーブルやパイプの周囲をシール密閉します。 次に圧縮ユニット (Roxtec Wedge ES) を挿入し、ボルトを締め付けて圧縮すれば密閉完了です。
試験済みの電磁遮蔽性能
Roxtec ES シールの施工後は、貫通部と周辺の機器を電磁誘導障害から保護します。 このシールは、さまざまな機関で何種類もの試験を受けています。たとえば、IEEE 299 規格に則した遮蔽減衰試験、VG 95373-15 規格に基づく伝達インピーダンス試験などです。
Roxtec ES (電磁シールド) モジュール
Roxtec ES シーリングモジュールは、白いストライプが目印です。2 つの部分で構成されていて、それぞれが特定のタイプの電磁障害に対処します。 このモジュールは、ケーブルシールド内の電流によって運ばれる不要な電磁エネルギーから保護し、それらをアースへ迂回させます。 そして、モジュール内部の導電性ゴム材により、放射性の不要な電磁エネルギーからも保護します。
Roxtec ES モジュールは 2 つに割れ、どちらも同じ仕組みになっています。施工時に 2 つが合わさり一対のモジュールになります。 モジュールの中心から同心円をなすゴムの層があり、ケーブルの外径に合わせて確実にフィットするよう、層が剥がせるデザインになっています。 このゴム層により、外部環境から保護するためのケーブル外皮の外径と、電磁波から保護するためのケーブルシールドの外径のどちらにも合わせることが可能になります。
- 導電性ゴム – 円筒状のゴム層に対して、モジュールの真ん中を導電性ゴムの層が垂直に横切るよう組み込まれています。 これは、放射性の電磁妨害に対するバリアとして機能します。
- 導電性フォイル – 導電性の低インピーダンスフォイルがモジュールの周りに巻き付けられていて、ケーブルシールドの周りを 360 度覆うことができる仕組みになっています。 このフォイルは、導電性ゴムとケーブルシールドと連続的に接触していて、金属フレーム内のすべてのモジュールを接続します。 フォイルは、導電性ゴムのバリアとケーブルシールドやパイプで吸収した妨害波を、フレームを介してシールド構造体へと迂回させます。
360 度の連続的な接続を確保するデザイン
Roxtec ES 貫通部シールは、シールド環境にある電子・電気機器への遮蔽効果を高く保ちたい場合に不可欠な製品です。 エンクロージャー、シールドルーム、建築物、プラットフォーム、船などに最適です。
配線・配管用の Roxtec ES シールは、機器を囲むシールド構造に一体化した一部となり機能します。 シールドは、放射電磁場であろうと伝導電磁場であろうと、電磁エネルギーに対する効果的なバリアとなります。
反射、吸収、遮蔽
反射
反射は、潜在的に危険な電磁場から敏感な機器を保護する方法の 1 つです。 一般的な方法は、エネルギーを減少させる高導電性のバリア/シールドを使用することです。
吸収
吸収は、電磁波が通過する物質内で損失し、電磁エネルギーが減少することです。
遮蔽
遮蔽は、反射と吸収の両方で成り立ちます。 遮蔽効果を示す dB (デシベル) は、遮蔽がどの程度効果的に機能するかの指標で、シールドの両側のエネルギーレベルを対数で比較したものです。
数値が高いほど、遮蔽効果が高いことを意味します。
Roxtec ES システムでは、伝導妨害は導電性フォイルを経由してシールド構造に迂回されます。 そうすることで、ノイズは結合路とシールドケーブルやパイプから除去されます。 放射妨害は、導電性のゴム層によって反射、吸収されます。 この層はモジュールの断面を覆っていて、各ケーブルの引込口に対して垂直になっています。
遮蔽効果の測定方法
一般的な測定方法は IEEE 299 規格に準じたもので、自己生成 RF 信号を使用します。 試験装置は、送信アンテナと受信アンテナを間に遮蔽物がない状態で設置し、受信信号レベルを測定することで校正されます。 次は、受信アンテナを同じ距離で、シールドされたエンクロージャーの中に設置します。 再び受信信号レベルを測定します。信号レベルの差がシールド効果であり、通常 dB で表されます。
測定試験方法の図 – 電磁バリアで隔てた両側に送信用と受信用のアンテナを設置
Roxtec RM ES システムの代表的な電気特性
Roxtec シールは、IEEE 299 などのシールドエンクロージャーの規格に従って試験されています。エンクロージャー全体の遮蔽効果を測定する前に、シールを壁構造に取り付けます。
Roxtec ES シーリングシステムは、危険場所での使用を認証されたタイプもあります。 Roxtec ES Ex 貫通部シールもあわせてご覧ください。
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