新しい船級規則では、船舶とオフショア設備のオーナーと運用会社が正しく完全な形の配線貫通部シールシステム登録を維持し情報を更新することを義務付けています。 Roxtec デジタルソリューションの責任者 Mats Åhman は、この新規則に対応できる新しいデジタルツール Roxtec Transit Operate™ を発表しました。
IACS (国際船級協会連合) の新しい要求は、水密性が求められる配線貫通部のシステム管理、記録・文書化、検査について取り上げています。 この規則によると、造船所は配線貫通部シールシステム登録を作成する必要があり、オーナーと運用会社は登録の維持・更新を行い、登録情報が正しく完全な状態で検査官が確認できるようにしなければならないとしています。 定期検査おいて、オーナーと運用会社は、水密性が求められる全ての配線貫通部はメーカー条件と型式認証の要求に従って施工されていることが確認できなければなりません。
オンラインでの貫通部管理
「Roxtec Transit Operate™ を利用すると、配線貫通部シールシステム登録をデジタル化でき、船舶や設備のライフサイクル全体を通じて品質保証が可能になります。 Roxtec Transit Operate™ なら、レポート作成や事務処理の手間を削減しながら、安全要求を満たすことができます」と Mats Åhman は話します。
これは、オーナー、運用会社、または船舶や設備の長期的な安全性、価値、持続可能性に責任を持つお客様のために開発されたツールです。 全ての配線貫通部をオンライン管理でき、安全担当者や運用管理者が、記録・文書化された貫通部の状態の最新情報を船級協会担当者と共有する時に便利に使えます。 施工当初の段階から増設配線をしたアップグレード工事に至るまで、配線貫通部の履歴を追跡することが可能です。常に更新されている最新情報、図面、認証証明書などの全ての関連書類にアクセスできるので、作業時間を短縮できます。
既存設備の管理
Roxtec Transit Operate™ は、Roxtec Software Suite™ の他のツールとシームレスに連携します。 造船所の中で、設計チームが Roxtec Transit Designer™ を利用し、建設施工チームが Roxtec Transit Build™ を利用していれば、全ての貫通部シールに ID タブを取付けて完全な登録を行い納品することが簡単にできます。 もしそうでない場合は、自社の品質保証チームかあるいは世界中で現場検査を行う Roxtec 貫通部安全検査官が Roxtec Transit Operate™ を使って登録することが可能です。
IACS の新規則は、2021年7月1日以降に建造契約を結んだ船舶とオフショア設備を対象にしていますが、Mats Åhman は全てのオーナーと運営会社に既存の設備にもデジタルツールを利用することを勧めています。
「業務フローを合理化し、安全性を確保することが可能になります。 完全な全体管理を実現でき、船舶や設備の寿命を延ばすことができます。」
「配線貫通部シールは保護を確実にするために重要です」と彼は続けます。 「しかし、これらの安全製品は、修繕やアップグレード工事の影響を頻繁に受けるため、標準的な定期保守手順には当てはまりません。 したがって、建造段階だけでなく、運用の段階でも施工品質を確保することが非常に重要なのです。 オーナーや運用会社が全ての配線貫通部が要求を満たしているかどうか簡単に確認できるよう、私たちは Roxtec Transit Operate™ を製品として追加しました」と Mats Åhman は締めくくりました。