ケーブル・パイプ貫通部シールの専門知識を持つ Roxtec は、設計と施工担当者が抱える配線取り回しとケーブル把持の課題にシンプルな解決策を提供します。 配線での不具合は運行停止や遅延などの深刻な事態を引き起こす可能性があるため、鉄道車両には高品質のケーブルクランプを使用することが、旅客輸送にとって非常に重要になります。
鉄道車両における効率的な配線取り回し
台車やジャンパーケーブルは極めて繊細なエリアです。ケーブル把持が不十分な場合、ケーブルの摩耗が早まる可能性があります。 鉄道車両の下部構造や屋根上の過酷な環境と、絶え間ない動きや振動を考慮すると、一般的なソリューションよりも、この業界のためにデザインされたソリューションの方が好まれます。
適切にケーブル把持ができるよう設計するには、次のポイントが必要になります。
- 予測される張力緩和を一貫して提供すること
- 電気が途切れるリスクを最小限に抑えること
- 温度や経年変化に対する効果的な把持力を提供すること
- 把持された状態や車両の動きからケーブル外皮の摩耗を防ぐこと
- 疲労を起こすことなく振動や大きな動きに耐えられること
- 作業やメンテナンスが楽に行えるよう開閉できること
- 特定メーカーのケーブルだけでなく、さまざまなブランドのケーブルに対応できること
ケーブルクランプの重要性
ケーブルクランプやケーブル把持の一番の機能は、長期にわたって安定的に張力緩和を提供することです。 列車がレールに沿ってカーブや傾斜を走行する時、隣り合う車両がケーブルを引っ張ったり曲げたりするので角度差が発生します。 ケーブル把持システムは、鉄道車両の耐用年数の期間、こうした動きに耐え、ケーブルを確実に把持できる必要があります。 ケーブル把持システムの寿命を検証するには、これらの現実的な動きをシミュレートできる高度な試験設備が必要です。 ケーブル把持システムは、電気の流れが止まったり、配線故障、ケーブル把持システム自体の故障、ケーブル位置の大きなズレが生じない場合のみ、その性能を承認されます。
しっかり、かつ優しくケーブルをつかむ
ケーブルクランプやケーブル把持システムに使用される一般的な材料は、ポリアミドやポリプロピレンなどのさまざまなプラスチックです。 Roxtec ケーブル把持システムは、ショア A 値が比較的低い柔らかい EPDM ゴムを使用しており、ケーブル外皮に優しく、かつ高い引抜き耐性を備えています。 長さ 30 mm と 60 mm の把持モジュールは、重要なケーブルを把持する用途に適しています。60 mm のシステムは最も高い引抜き耐性を備えており、30 mm のタイプは最も軽量のシステムです。
車両の予想耐用年数は 25 年以上で、この期間のメンテナンスコストは鉄道車両の投資コストに達すると予測されます。 そのため、メンテナンスの必要を減らすケーブル把持ソリューションは、ライフサイクル全体のコストに大きな影響を与えるのです。
