アルプトランジット計画の一部、チェネリ鉄道トンネルでは、二本のトンネルを連携する通路に高い気密性能を持つ制御キャビネットが設置されています。そして、目立たないけれど重要な技術が、電気制御機器、安全や無線に関わる機器を、塵埃、湿気、熱から守る役割を果たしています。 そのキャビネットは、Roxtecのケーブル貫通部シーリング製品で密閉されています。
「Roxtecのケーブルシールは、耐圧性能においてすでに実績があり実証されている製品なので、顧客の要求に応えることができます。柔軟性にも優れ、コネクター付きのケーブルを配線するのも簡単です」とキャビネットのサプライヤーであるSwibox AG社のCEO、Christian Bracher氏は話します。
最高レベルの安全基準
鉄道トンネルの建設と運営に関する安全基準は、特に厳しいものです。 スイスのゴッタルドとチェネリベーストンネルを通りアルプスを縦貫する鉄道では、要求される基準はとりわけ高いものです。 旅客列車と貨物列車が時速250 kmで通過するチェネリ鉄道トンネルでは、使用される部品のすべてが、巨大な気圧と吸引圧力に耐えられるものでなければなりません。 それだけでなく、トンネル内は大きな温度変化、高い湿度、多くの塵埃にさらされる過酷な環境です。
空調システム、機器や配線が密集した変換ボックス、中継設備の筐体など、Swibox社の特殊ソリューションがRoxtecのケーブルシール製品と組み合わさることで、高い信頼性で機器が動作し、電気制御に関わる部品を保護することができます。 Roxtec製品とSwibox社のソリューションは、要求の厳しい試験に事前に合格し、トンネルの安全に貢献しています。 この革新的なシステムは、トンネルと構造物の建設要件を満たしています。
複数の課題に応える
レスキュートンネルでは、Swibox社の一部空調管理されたG10キャビネットと壁用のG10キャビネットが使用されました。 耐圧性に優れ空調管理されたそのエンクロージャーには、Roxtec CF 16 (ステンレス鋼製フレーム) とRoxtecのコンパクトシーリングモジュール (CM) が採用されています。 その他にも、Swibox社の要求を満たすために、Roxtecのさまざまな標準シーリングモジュール (RM) とカスタマイズの貫通部フレームが使われています。
求められる気密性を確保するのに、Roxtecの高性能シールが大きな役割を果たします。
当社のシールなら、キャビネットからの廃熱の影響だけでなく、電力損失、気圧負荷、塵埃、湿度、地熱などの過酷な環境の課題を克服することができます。
ロクステックを選ぶ理由
- 気密性と耐圧性能
- 耐火、水密、防塵
- 簡単な施工、検査、メンテナンス
- 省スペースで配線を整理できるデザイン
- 将来の改造やアップグレード作業を容易にする予備スペース
Project facts
プロジェクト
アルプス山脈を通過する平坦で環境に優しいチェネリ鉄道トンネルの建設
プロジェクトに関わった企業
アルプトランジット・ゴッタルド株式会社 – トンネルプロジェクトの建設担当、Swibox AG社 –制御キャビネットと筐体の開発・実装を担当
用途
トンネルシステムの制御キャビネットおよび筐体へのケーブル貫通部のシーリング
シーリング要望
+/-10kPの幅で変動する気圧負荷に耐えうる気密性、振動および衝撃波からの保護、埃や湿気からの保護 (IP65)、熱からの保護、短くても最低25年の耐用年数
ロクステック製品
コンパクトなRoxtec CF 16 AISI304、カスタマイズされたキャビネット用貫通部フレームとRoxtecシーリングモジュールなど、種類が豊富なRoxtecケーブルシーリングソリューション